【ネタバレ注意】映画『LA LA LAND』を観て思ったことをつらつらと書き出してみる
結論:観てよかった。いろんな感情を動かされたし、考えさせられた。自分の気持ちを再確認することができた。
日曜日の午後に観てから、月曜、火曜となんだかずっと頭の片隅でこの映画のことを考えている自分に気づいてびっくり。
※この先ネタバレ含みますので、自己責任でお願いします※
まずは、見終わった直後の感想
・この終わり方で本当によかったの・・・?
・裏切られた(悪い意味で)=期待しすぎた
・最後の最後で一気に気持ちを下げられた
・ただただ、つらい・・・
・切ないのとは違う
・隣に座っていたおじさん(知らない人)がエンディングの場面とエンドロール中に「うーーーん。うーーん。」
と唸っていて静かにしてほしいと思った。劇場の明かりが点いた瞬間、テーマ曲を鼻歌で歌い始めた。そのまま歌いながら階段を下りていった。
鑑賞翌日、好きだと思ったところ、ぐるぐると思っていたこと、思い出したこと、ぎもんなど
・オープニングの一続きのカメラワークが好き
(だけどなんか大がかりなフラッシュモブに見えてしまった)
・春から夏の、恋がはじまってウキウキ!みたいな明るい描写はハッピーでいいな
(けどなんかちょっとダサさがあった気が・・・わざと?)
・春と夏、ハッピーだけど、この後の展開を予想しちゃって、なんか逆に悲しさを感じた
・ミア→セブの恋に落ちた瞬間はわかったけど、セブ→ミアはどのタイミングで惹かれたのかわからなかった
・夢と恋はどちらかしか取れないのか?(「愛」はちょっと置いておく)
・夢を叶えるためには、恋も愛も捨てなきゃダメ、って言ってる?
・天文台での空飛ぶ演出がシラケた(ここのロマンティックさが私には刺さらなかった。二人の気持ちを表現してるのだろうけど。)
・酷評を受けたミアの舞台を見ていてそれきっかけで連絡した配役会社の人の感性って・・・?
(ただのきっかけとしての描き方なのかなぁ)
・ミアの努力や熱さが感じられない
(オーディションで様々な役に何度も挑戦してる姿を描くだけで、そのほか夢の実現のために具体的に何をしているのかが見えない)
・パーティーシーンが多くて、そんなところばかりに出かけているの?そうじゃないんだろうけど、うーーん。みたいな気持ちになった
・ミアって恋人いたんだ・・・ 恋人を登場させた意味って?
・二人して現実的な仕事と両立しながら夢を目指すという選択肢がないのが不思議
(夢の実現は、0か100しかないの?)
・ミアはセブに結局どうしてほしかったのか?本気でジャズクラブを開くことを応援してた?なんでバンド活動やバンドの曲に嫌悪感を?ジャズクラブ開店を目指さないのはあり得ない、とここまで強く思うミアが理解できない。
・ジャズが嫌い、と言い切ったミアがジャズを好きになった過程がわからない。
・セブにとってキースが嫌なやつだったっていう設定は取ってつけたように見えた
・セブとキースのバンドがライブで演奏してた曲、好き
・配役会社の人からセブに連絡がきたのはなぜ?
・でも最後の5年後の場面で出てきた旦那さんはまた別の人だったけど、これにはどういう意味があったのか?
・最後の妄想は、セブ、ミアのどちらの妄想なのか?
・大事な場面で何度も繰り返されるテーマ曲がうざったく思えてきた
(たぶんそれは単純にこの曲が私の好みじゃなかったからかも・・・)
・最後の最後、セブはミアに心残りがあった?ここまでの省かれた5年間の経緯がわからないとなんか読み取るにも釈然としない
(どうやってこの二人が別れたのか、とか、それともミアのフランス行きで離ればなれになりそのままフェードアウトなのか、とか)
なぜここまで言いたいことがどんどん出てくるのか
たぶん、あれこれ言いたいことがあるのは、とても刺さったから。
自分にとって、ある意味タイムリーな話題というか、わかる部分が多かったからこそ、「違う」と思う部分も多かった。
あの最後のタラレバ妄想は、身に覚えがありすぎてつらい。「あのときこうしていたら・・・」ということに心から思い当たることがあるので、最後の回想&妄想シーンは本当につらかった。
夢が叶うときに、となりにあの人がいてほしい。いないなんて、そんなつらいことないでしょう。
私は、夢も恋もどちらも取りたい。そう思うのは、よくばりなのか。
ああいう風に、「あったかもしれないもう一つの人生」を妄想してしまう未来にしたくない(現在進行形)。
夢と現実、両立の可能性はあると思っている。
ないと思ってしまったら、この先どうしていけばいいのかわからないし、やっていけない。
好みの問題も大いにありそう
映画そのものの、好みの問題も、ある気がしている。
音楽も映像も照明も俳優さんもストーリーもキャラクターも。
正解はもちろんなくて、良い悪いでもなくて、単にすききらいであれこれ言いたくなることもあるよなと。
たとえば、
・ミアとセブのキャラクターがイマイチ好きになれないままエンディングを迎えてしまった
・セブが、クラクション鳴らして抜かしていくような人物だということに、登場から、あ、無理、という気持ちがあった
・恋愛模様を描く場面はあったけれどその中に、自分的に、胸キュンポイントがなかった
(あ、映画館で手を繋ぐあの感じとかは・・・あれはわかる。あれが唯一だったかな)
・ストーリーの大筋がなんだかありきたりで面白みに欠けるなぁ
・でも、たとえば、ラストがすべて丸く収まって、この映画が完全なるハッピーエンドだったならどうかなと考えると、それはそれで深みがない気がする
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そんな、極めて個人の趣向による感想。些細な好みの積み重ね。
私の中に、なんとなく好きになれなさがあったのは間違いない。
今回観てわかった、自分的発見
私はどうも映画で描かれる世界を、ただ映画の世界として観れなくて、どうしても現実と重ねてしまうところがあるのかもしれない。なので、ゴリゴリなファンタジーも実は苦手。
それと、私は、どんなときにも映画にはハッピーエンドを求めているんだ、期待しているんだ、と気づいた。
現実でもそうであってほしいと願ってしまうから。
現実はそうはいかないんだよ、今回の映画のラストのようなものが現実なのさ、って言われても、
叶わない恋だったとしても出会いに意味があったんだから、それで美しいんだ、って言われても、
・・・あの人が近くにいない未来なんか、そんな未来いらないよと、思ってしまう。私は。
これは20年後くらいにもう一度、まっさらな気持ちで観てみたい映画だな、と思った。
映画を観てこういうこと、初めて思ったかもしれない。
いろいろ思うことはあるけれど、再びの結論。
観てよかった!いろんな感情を動かされたし、考えさせられた。自分の気持ちを再確認することができた。
そして早くこの映画について誰かと語りたい!!